子どもの頃は、周りともうまくいき勉強もそこそこできたのに、社会に出たら周りともうまくいかず仕事もうまくいかない…。
そんな悩みを抱えていませんか?うまくいかないのはもしかしたら、ADHDという発達障害(神経発達症)が原因かもしれません。
この記事では、発達障害の1つであるADHDについて、ADHDの特性を持つ私が、詳しく解説していきます。記事を読めば、生きづらさの原因を知ることができるかもしれません。
ADHDの概要
ADHD(Attention-Deficit Hyperactivity Disorde)は発達障害(神経発達症)の1つで、生まれつき脳の機能に問題がある状態だとされています。本人の努力不足が原因なのではなく、生まれ持った脳機能の特性です。
男女比は、子供の頃は男の子のほうが3~5倍多いとされていますが、大人になるとほとんど差はなく、1:1に近い数字だと言われています。
ADHDの3タイプ
不注意優勢型
注意力が続かない、ケアレスミスが多い、忘れっぽいなどの特徴があります。
子どもの頃は周囲のサポートなどがあり、あまり問題視されないのですが、社会に出てスケジュールや時間の管理、仕事のタスク管理を自分でするようになると、忘れやすく時間管理が苦手な面が表に出て、生きづらさを感じるようになります。
多動/衝動性優勢型
大人になるにつれて目立たなくなることが多いですが、じっとしていられない、思ったことをすぐ口にしてしまう、常にそわそわしているなどの特徴があります。
混合型
不注意優勢型と多動/衝動性優勢型の特徴を同じ程度に併せ持っている状態です。
ADHD(成人)の特徴
仕事や家事をこなす中でADHDの特性があると、困難な状態に陥りがちです。そんな大人のADHDの特徴について、1つずつ見ていきます。
仕事に集中できない
周りの声や雑音などが気になり、なかなか仕事に集中できません。また、途中で話しかけられると、今やっていた仕事を忘れてしまい、別の仕事を始めてしまうこともあります。職場の人に自分の特性を話しても良ければ、伝えると環境が整うかもしれません。
同時に多数の作業を併行してできない
注意をいろいろなことにむけることが苦手で、作業が多数あると、抜け落ちてしまう作業が出てきます。一つずつ、確実に取り組むなどの工夫が必要です。
優先順位がわからない
見通しがうまく立てられず、何を優先すべきかの判断ができません。すべき作業をリスト化するなど、目で見える形にするとよいかもしれません。
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約束や期限を忘れる
日にちや曜日の感覚を捉えにくく、記憶できる容量が少ないため、約束や期限を忘れてしまったり守れなかったりすることがあります。メモを取りメモを見忘れないようにするなどの工夫が必要です。
物をよくなくす
整理整頓が苦手なため、探し物が見つかりません。使ったものはもとの位置に戻すなど、日ごろから良い習慣を身につけましょう。
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まとめ
タイプ
・不注意優勢型
・多動・衝動性優勢型
・混合型
3つのタイプがあるADHD。生まれつきの脳機能の問題であり、決して本人の努力が足りないことが原因で起きているのではありません。
特性
・仕事に集中できない
・同時に多数の作業を併行してできない
・優先順位がわからない
・約束や期限を忘れる
・物をよくなくす
これらはADHDの特性であり、自分が怠けているから起きることではないと自覚することで、自己肯定感は高まります。自分の特性をよく理解し、自分に合った工夫を自分ができる範囲で行うことが、生きづらさの軽減につながっていくでしょう。